滑舌が悪い? 滑舌って良いってそもそもどういうこと? その1

舌が良い、滑舌が悪い。

よく耳にする言葉ですね。

「私、滑舌が悪くてよく聞き返されちゃうんです」

「舌ったらずで滑舌が悪くなっちゃって……」

「もっとハキハキしゃべりたいのに……」

 

話声のボイトレに来られる方で、滑舌がお悩みの方は多いです。(私の体感ではお悩みランキング第2位)

今日は、そのお悩みランキング上位の滑舌についてお話します。

そもそも滑舌って?

「滑らかな」「舌」と書いて滑舌。

ってことは「舌」を「滑らか」に動かせれば滑舌が良いってこと?

 

舌はとても重要ですが、滑舌をよくする条件は、舌だけではないんです。

 

一般的に滑舌が良いといわれるのは、

一音一音がはっきり発声でき

かつ言葉の流れがよく

曖昧な発声にならない

こんな状態が滑舌が良いと判断されます。

 

簡単に言えば、例えば「生麦生米生卵」っていう言葉を発するとき、

「な・ま・む・ぎ・……」

という言葉をはっきりかつ円滑に曖昧な発声にならず言えれば滑舌が良いです。

文章だとなんのこっちゃかわからないですね……

 

「滑舌が良い」って状態に関しては、大体イメージがわくと思います。

では、言葉とはどうやってできているのでしょうか。

まず言葉を作るには、「音」を出さなければければいけません。

その音を出す器官が声帯です。喉ぼとけのところにあると考えてもらえればOK。

 

息が肺から上がってきた際にこの「声帯」が震え、「」が出ます。

この状態ではまだ「言葉」になっていません。原音で「ボー」とかって音らしいです。

 

その原音が、のどの部分(咽頭)や鼻、口の中のあらゆる場所にあたり、また、口の中だけでなく、顔の筋肉や唇の動きも合わさり、

最終的に「あ」とか「さ」とかの言葉になります。

 

この音が作られることを調音と呼びます。

つまり、「滑舌がよい」というのは「調音」が正しくできている状態と言ってよいでしょう。

逆に言えば、「滑舌が悪い」とお悩みの方はこの「調音」のやり方が間違っている可能性が高いということです。

 

なので、滑舌をよくするトレーニングは、調音のやり方を覚えその調音のやり方をできるようにする、というトレーニングになります。

で、そのトレーニングですが……滑舌のトレーニングと聞くと、

「口を大きく開けて、はっきり言いましょう!」

「あ」の口は縦に指が3本入るくらい開けて……」

「早口言葉を口をしっかり動かして……」

とかってよくやっているのを聞きますが……

 

思い切って言っちゃいます……

 

そのトレーニングのやり方、変えてみましょう!

 

厳密にいえば、そのトレーニングで効果が出る人はいます、但し練習という意味だけです。

むしろ、症状が悪化しちゃう人の方が多いです。

 

もし、ボイストレーナーの教えでこんなトレーニングを教えられたようであれば、そのトレーナーにそのトレーニングの意図を聞いてみてください。

ここまで言っちゃうのは訳があります!

詳細は、次回に続く!

 

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