
前回の腹式呼吸は必要? の最後にお伝えした、「腹式呼吸ができた=良い発声ができたではない」という部分について本日はお話しようと思います。
腹式の細かい説明に関しては、前回記事を読んでいただけるととてもよくわかるはず!
腹式呼吸ができた! という前提で本日は行きます!
発声の準備
腹式呼吸ができたあなた! もう自在に呼吸を操れていますね? たくさん吸って、少しづつ吐く、一気に吐く、その他なんでも来い! って状態ですね?
今日は、その呼吸を声につなげるという話です。
せっかく呼吸を自在に操れても、それを声を出すことに活かせなければとてももったいない!
腹式呼吸からの発声のやり方、いってみましょう!
まずは、空気を吸ってください……おなかが膨らんでますか? 肩は上がってませんか? 胸は動いていませんか?
OK。
では次に吸った空気を吐くのですが……まず、手を伸ばしましょう。そしてその伸ばした手の人差し指を立てましょう。
その指の先からろうそくの火がついているイメージを持ちます。
わかりにくいようであれば、手を伸ばした先にバースデーケーキのろうそくが立っていると思ってください。
そして、その火を消すように……息を……おもいっきり……吐きましょう!
どうですか? 火は消えましたか?
いえいえ、遊んでいるわけではありませんよ(^-^)
この火を消すとき、おなかはしっかり動いていましたか?
おなかがしっかり動いていれば、これが腹式呼吸で吸った空気をしっかり腹式で吐き出せた状態です。つまり、腹式と呼気がつながった状態になります。
吸えるけどはけないって方が結構いらっしゃるので確かめてみてください。
実はこの空気の吐き出しができないと、しっかりとした発声はできません。
というのは……
腹式からの発声
声というのは空気が声帯を通る際に声帯を振動させて出すものです。
と、いうことは、今やった腹式で吸った空気を、目の前のろうそくの火を消すように、しっかりと腹式で吐ければ、
あとは、その吐き出している息に、「声を乗せるだけです。」(声を乗せるというのはイメージの話ですが、とても良い表現だと思っています。)
やってみましょう!
①息を吸います……おなかだけ膨らんでいますか? 胸や肩は動いていませんか……
②目の前に火がついたろうそくがあるイメージをして、その火を思いっきり吹き消しましょう! その時も肩や胸は動かず、おなかだけへこんでいきます! できましたか? 今の感覚を覚えてください!
③もう一度①と同じように吸います……
④さぁ! 声を出しましょう。無理に大きな声を出そうとかする必要はありません。②でやった体の力の入れ方のまま、吐く息に声の乗せるだけ、②の息を声に変えるだけです! どうぞ!
……
どうでしたでしょうか。正直よくわかんないよ! って方もいらっしゃるとは思います。
しかし、このやり方がしっかりできれば、これが腹式呼吸からの発声になります。
間違いなくできていれば、①声の響きがいつもより増している ②喉に負担の少ない発声ができている というメリットが出ているはずです。
うまくできない場合は、息に声を乗せる、という感覚がわからず、息が止まってしまって流れていない場合が考えられます。
その場合、一度オーバーに、ため息に声を乗せるくらいのつもりで、おもいっきり脱力してだらしなく声を出してみてください。
力みなく、息に乗った声が少しわかるかと思います。
前回から続き
腹式呼吸についてお話しました。
腹式呼吸については、いろんな情報があります。
情報がありすぎてわからん! っていう状態になる方もいらっしゃるかと思います。
大丈夫! 腹式呼吸なんて大したものじゃありません。難しく考える必要はないんです。
「あー、吸うとおなかがふくらんで、吐くとおなかがへこむアレね」
くらいでいいんです。
あとは、その呼吸に声を乗せる、そうすれば腹式呼吸からの発声になります。
そして、これをできるようになるだけで、あなたの声はとても魅力的になります。
難しく考えず、まずはやってみましょう!
「○○さん、すごくいい声ですね!」
そう言われる日は近いはず!