状況にあった話し方、声の出し方~声の方向を考えよう~

3日前の記事から続く、状況にあった話し方、そしてトレーニングについて。

同じ題材でこんなに引っ張るつもりはなかったのですが、熱が入るとどうしてもコンパクトにできず、ここまで伸びてしまいました。

この題材は本日で終わらせます!

今日は、「声の方向」についてです。

もう、状況について……は良いですね。

さわやかにスピーチをしたい! そのためにはざっくり言うと3つの要素が最低限必要! 今日は3つ目、「声の方向」について!

ギュッ!っとまとめてみました。詳しく知りたい方は、3つ前の記事から読んでいただけると嬉しいです。

 

声の方向

この題材の最初の記事で少しだけふれましたが、声には飛ぶ方向があります。

当然目に見えないものなのですが、「感じる」ことができます。

そして、その方向が、人に与える印象を大きく変えます。

 

実験してみましょう!

そうですね、なんでもよいのですが、近くにチラシでも、本でもよいです、文字の書いてある紙はありませんか?

文字が書いてある紙ならなんでもよいです。

……ありましたか? ではそれを手に取ってみましょう。

 

私のPCの横に今朝ポストに入っていたチラシがあったので、私はこれを使います。

このチラシに、「朝10時開店!」と書いてありました。(あなたはお持ちの紙に書いてある文字、何でもいいので見てくださいね。短い文章でいいですよ。)

では、さっそく読んでみましょう。

できれば、昨日、おとといの、①トーン ②テンポ を気にしながら読みましょう!

 

いきますよー!

せーの!

 

「朝10時開店!」(あなたの見ている文章でよいです。)

……

読めましたね?

今のやつを覚えておいてください。

次に、「声の方向」を意識していきますよ!

どこでもよいです、5メートルくらい先のものを見つめてください。

なんでもいいですよ、ペットでも、人形でも、かべについた汚れでもよいです。

で、ここからです。

 

そこから目を離さないでください。

そして、そこに向かって声をぶつけるつもりで声を出しましょう。

文章はさっきと同じで良いです。

 

では、行きますよー!

せーの!

「朝10時開店!」(しつこいようですがあなたの文章でよいです。)

 

……

 

どうですか? 声はぶつけられましたか?

……

さて、紙を見ながら読んだ声と、目標物を定め、そこに向けて出した声、

違いはわかりましたか?

……

 

わかりましたか! 素晴らしい!

……

 

……すみません、できたかどうかわからん!って方もいますよね。

ただ、最初に紙を見ながら読んだ声と、目標に向けて出した声は、仮に音量が変わらなったとしても、聞こえ方は雲泥の差があります! 間違いないです。これはあなたの声を聴いていなくてもわかります。

紙を見ながら読めば、その紙に向かって声が出ます。もっと言うと、声を前に出そうという意識がないので、「音」は出ていますが、「伝わる声」は前に出ていないかもしれません。

これが、声の方向なんです。

実は、日本人はその気質のせいからか、声を飲み込んでしまう、声を内側に入れてしまう人がかなり多いです。

大人になればなるほどです。

これはおそらく、「人前で声を出すのは恥ずかしいこと」「自分を表現するのは怖いこと」「謙虚さ」などの感情や常識が歳を重ねるごとに増していくからではないか、と私は思っています。

以上のことから、「前に出す」のではなく「内に入れる」という選択を無意識のうちに取っていくんだと思います。

ただ、「さわやかさ」「説得力」「活力」などのポジティブなイメージは、内に込める声ではなく、前に出す声のほうが圧倒的に与えやすいです。

 

なので!

せっかくこの記事をここまで読んでいただいたのです!

ぜひ「声を前に飛ばす」ということを今からやってみてください。

これのトレーニングは特殊なことはありません!

「意識すること」

これだけです。

 

しかも、大きな声をださなければいけない、とかもないです。

普段あなたがだれかと話すとき、その時がトレーニングの瞬間です!

「声を相手に向かって飛ばす!」「相手に声を届ける!」

こういった意識をもって話してみてください。

 

きっとあなたの声は、今まで以上に相手に届き、人の心を動かす力を持つでしょう!

ぜひ挑戦してみてください!

 

さて、4回にわたり同じ題材でご紹介しました。

今回は、とある状況で、「さわやか」というイメージを決め、進めてきましたが、

これは「話し方」「話し声」の基礎となる部分です。

なので、状況や与えたいイメージが変わったとしても、根本的な部分は変わりません。

 

①声のトーン

②声のテンポ

③声の方向

 

ぜひ、自在に使えるようトレーニングしてみてください。

必ず、あなたの力になるはずです!

 

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