
本日は声の大きさについて。
よくこんな悩みを聞きます。
「大きな声が出ないんです」
「人と話をしていると声が小さいのかよく聞き返されるんです」
「声が小さくて、印象があまり良くないようで……」
しかし、考えてみましょう。
私がトレーニングをさせていただいた方の場合ですが、お悩みの根本にあるのは、「相手に伝わる声がほしい」でした。
これは大きな声が出れば今のお悩みは解決するでしょうか。
もっと掘り下げると、大きな声=相手に伝わる声でしょうか?
否!!
私の考えでは、大きな声=伝わる声ではありません!
今日はそんな、声の大きさと伝わる声についてのお話です。
ちょっと想像してみてください。
とても声が大きいけど、「正直うるさく聞こえてしまう人」
逆に、声の大きさはそんなに大きく感じないけど、「内容がすごく伝わりやすく、印象もいい人」
想像は案外簡単だと思います。
これの違いって何でしょう。
簡単に言っちゃいます!
「発声方法」
これです。
もっと細かく言うとですね、うるさく感じてしまう方の発声は、大体が喉に引っかかった、いわゆる「ノド声」というやつです。
逆に、声の大きさがそんなに大きくないのに、しっかり伝わる方の発声は「ノドが開き、しっかりとした息に声が乗った発声」です。(トレーニング方法は以前の記事、腹式からの発声をご覧ください!)
あと、重要なのは声の方向です。
声の方向とは、その名の通り、声を飛ばす方向です。だれかと会話をする際、「この人に声を届けよう!」と意識して声を飛ばしてみてください!
とっても良い印象を与えることができ、話の内容も相手に伝わりやすくなるはずです。
まとめてみましょう!
今日お伝えしたいことは、
①声が大きい=相手に伝わる声、印象のよい声ではない!
②相手に伝わる声とは、「ノドが開き、しっかりとした息に乗った発声」から出る声+相手に向けて声を飛ばした声
③大きい声が出なかったとしても、②がしっかりできれば、相手に伝わる印象のよい声を出すことができる!
以上です。
……もう一つだけ加えさせてください。
ここまで大きな声はでなくてもいい、というようなことを書いてきましたが、最強は、
④最終的には、②、③からつながった大きな、響きのある声を出すことが目標!
です。
「なんだよ! 結局大きい声が必要なのかよ( ゚Д゚)!」
……すみません。しかし、最終的には出せたほうが良いのは間違いないです。
しっかりとした発声で、しっかりとした響きを得られれば、それだけ説得力がある声が出てきます。
それに、状況に応じて、大きくも小さくもできれば、それだけ効果的に相手に伝えることもできます。
ただ、これはあくまでも最終的な話!
焦らなくてよいです。
というか、しっかりとした発声ができてくると、自然と響きも増してきます!
なので、焦らず力まず、しっかりとした発声を身につけて行きましょう!
今日伝えたかった内容は、「無理に大きい声を出す必要はないですよ^^」という話です。
また、今回は話し声メインな感じで進みましたが、歌声も同じこと。
声量はとても大事ですが、力を入れて「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」
とだしている声は、正直聞いていてきついです^^;
しっかりとした発声で声量があれば迫力もでますし、表現の幅も広がります。
話し声でお悩みの方も歌声でお悩みの方も、
正しい発声方法で気持ちの良い声を心がけましょう!
それが「相手に伝わる声」「印象の良い声」の第一歩です!