
皆様、滑舌のトレーニングと言ったら何を想像されますか?
おそらく、多くの方が早口言葉を想像されるのではないかと思います。
実際、いろんな場所で、滑舌をよくするために早口言葉を読むトレーニングをしています。
ただ、ここには大きな落とし穴があるのです。
このことを知らないと、いくら早口言葉を練習しても滑舌は良くならないかも!
滑舌が良いとは?
以前の記事で2回に渡り、滑舌が良いとはどういうことかご紹介しました。
そこで、滑舌とは声帯で得た原音を調音することで、「あ」とか「さ」とかの言語になるとお伝えしています。
つまりこの調音がうまいということが滑舌が良いという状態です。(詳しくは過去の記事を読んでいただけるとよくわかるかと思います。)
早口言葉で調音がきれいになる?
ただ漠然と早口言葉をやっていても、残念ながらきれいな滑舌にはなりません。
正確に言えば、正しい調音を意識しながら早口言葉を読むことで、調音がきれいになるという事です。
これが、早口言葉とか、大きい声で「あ」「い」「う」……とやっていくトレーニングの落とし穴です。
滑舌をよくするためには正しい調音を覚え、身体に覚えこませることが重要になります。
しかし、この調音はトレーニングをしていないかぎり、今までの人生で無意識に培ったものになっているはずです。
この無意識に培った調音が、いわゆる滑舌の良い調音のやり方ではなかった場合、滑舌が悪い原因の一つになります。
こういった方が滑舌のトレーニングをしようと思ったら、まずは正しい調音で、正しい音を出すことからはじめないといけません。
なぜなら、その今までの人生で培った誤った調音のまま、頑張って早口言葉を練習したとしても、正しい発声をしていないので当然正しい音は身に付きません。
なので、漠然と早口言葉を練習したとしても、滑舌が良くならないという悲しい結果が生まれてしまうのです。
まとめ
滑舌をよくするためには、
①まず正しい音を出すところから始める。
②そしてその音を単音で出せるようになったら、文章につなげる
③その文章を選ぶ際、早口言葉を選んでも良い。
ものすご~くざっくりした流れだとこんな感じです。
つまり、早口言葉を滑舌のトレーニングとして使うことは問題ないですが、
正しい調音で正しい音が出せるようになってから出ないと、あまり意味がないですよ、という事ですね。
結構この落とし穴にはまっている方は多いです。
なんでも共通して言えることではあるのですが、
トレーニングを行う際は、そのトレーニング方法が正しいかどうか振り返っていましょう。
漠然とやっていてはせっかくのトレーニングも効果を発揮できないということもあってしまうのです。
せっかくのトレーニング! 正しく行いましょう!