
本日は話し声のお話。
以前鼻濁音についてお話しました。
今回お話するのは無声音ですが、基本的にセットで習得していただきたい内容になります。
どちらも美しい日本語を話す上で必要な技能。
声のお仕事をする人は必須技能といっても良いでしょう。
声のお仕事をされない方でも、習得されると声の印象がガラっと変わります。
引き出しの一つとして持っていて損にならない技能ですので、ぜひ覚えてみてください^^
では早速行きましょう!
無声音とは?
無声音というのは、声帯が振動しない音です。
試してみましょう!
喉に軽く指を当ててみてください。
何でもいいのですが、「あ」と声を出してみてください。
喉が振動していますよね?
「あ」と声を出した時に指に振動が伝わったと思います。
では、次は「し」という声を出します。
まず普通にどうぞ^^
これまた振動していましたよね?
次は同じ「し」ですが、息だけの音にします。
イメージとしては、静かにしなければいけない場所で、大きな声を出した人に対して「し~~」とやってみてください。
し~~~~
……
どうでしょう、うまくいけば、喉が震えていなかったと思います。
これが「無声音」です。
無声音の種類
無声音にする声は決まっています。
無声音として発声する五十音は、
か行・さ行・た行・は行・ぱ行の子音と、その拗音(きゃ、しゃ、などの小さい文字がはいる音)の子音です。
そして、これを使う場面も決まっているのです。
さっきやった「し」の音でも、普通に声帯を震わせ「し」と発声するときと、無声音として「し」と発声するときがあります。
そのルールとは……
無声音を使う場面のルール
だんだん小難しくなってきましたね^^;
もう少しで終わりです! 頑張って!
この無声音を使う場面ですが、そのルールは2つあります
どちらもローマ字にするとわかりやすいです。
先ほどご紹介した、無声音にする五十音、
か行・さ行・た行・は行・ぱ行の子音と、その拗音
これをローマ字にすると、
k, ky, s, sy, t, ch, h, hy, p, py
になります。(これを無声子音と呼びます)
ルール①
無声子音が「イ(i)もしくはウ(u)」に挟まれたとき
わかりずらいので単語にします。
・喫茶店(kissaten)
この喫茶店という単語は、最初の文字、「き」のiが、KとSにはさまれていますよね。
なので、キッサテンのキは無声音にします。
わかりずらいですよね^^;
もう一つ出します。
・タクシー(takusii)
これは「く」の音ですが、無声子音KとSにUが挟まれています。そのため無声音にする必要があります。
ルール②
無声子音の次に「イ(i)もしくはウ(u)」がきて、それが語句の終わりに来るとき
もうなんのこっちゃって感じですよね^^;
例を見ればわかるはず! こっちは結構簡単ですよ!
・そうです(soudesu)
話していて○○です、というときは多いかと。
で、この最後ですね、無声子音Sの後にUが来て、語句の最後です。
なので、無声音にするというわけですね^^
ざっくりご紹介するとこんな感じです。
ただ、例外というのも実はあるんです。
それは、「その無声音をするルールになった音が、その語句の核となる音である場合は普通に有声音にする」というものです。
例えば
キツツキ(kitutuki)
よく見てみると、全部無声音にしなければいけない単語ですね!
ルールに従って無声音にすべてしてしまったら音にならなくなってしまうんです。
こういう場合は例外適用、有声音にするというわけですね。
まとめ
本日は無声音についてご紹介しました。
まとめると、
・無声音とは、声帯が振動しない音。
・無声子音はk, ky, s, sy, t, ch, h, hy, p, py
・無声音にするルールは二つ
・①無声子音が「イ(i)もしくはウ(u)」に挟まれたとき
・②無声子音の次に「イ(i)もしくはウ(u)」がきて、それが語句の終わりに来るとき
・ただし例外あり!
以上!
とっても難しかったと思います。
でも使えることにより、表現の幅が広がります。
また、声のお仕事をされる方は必須技能です。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね^^
動画でもご紹介しています!