
本日は、少し専門的な内容です。
「外郎売」(ういろううりと読みます)ってご存知ですか?
知っている方! おそらく演劇経験者の方でしょうか?
この外郎売とは歌舞伎で演じられた一つなのですが、声優、俳優、アナウンスの養成所などでは必ずと言っていいほど取り上げられるトレーニングです。
滑舌のトレーニングとして使われることが多いのですが(途中早口言葉のような文章が続くため)、実際トレーニングとして有効なのか、
そんな疑問が浮かぶ方も多いと思います。
また、文章の読み方もいろいろな説があり、(「一粒」とかいて、「いちりゅう」と読むか、「ひとつぶ」と読むかなど)どれが正しいのか混乱されている方もいらっしゃると思います。
本日は、そんな良くトレーニングに取り上げられる「外郎売」についてのお話です。
滑舌のトレーニングとして有効か
結論を先に行ってしまうと、「取り組み方次第」です。
一番多い勘違いは、早口言葉と同じなのですが、
外郎売が言えるようになれば滑舌が良くなる、ということです。
「外郎売をかまずに言えるように練習する=滑舌が良くなるトレーニングではありません!」
頑張って練習すれば言えるようになるとは思います。
でも、ほかの文章を読んだ時には滑舌が良くなっていない……とっても良くあることなんです。
「えー、じゃあどうすりゃいいのよ(´Д`)」
大丈夫! 外郎売を滑舌のトレーニング教材として使用することは可能です!
それは……
調音の練習材料として読むこと
以前の記事で滑舌が良いということはどういうことなのかをご紹介しました。(詳しくはその記事を読んでみてくださいね)
滑舌のキモは調音です。
なので、その調音の練習として外郎売をトレーニングすれば、これは滑舌のトレーニングになります。
「外郎売をかまずに言えるように練習するか」
「調音の練習のために使用する題材が外郎売なのか」
これはものすごい違いです。
滑舌トレーニングのために外郎売をやるのであれば気を付けてみてくださいね^^
文章の読み方
外郎売は色んな読み方がありますよね?
「教えてもらう人によって違う……どれが正しいんじゃああ(´Д`)」
お気持ちとっても良くわかります。
で、これに関してですが、
「正しい文章の読み方はもうわからない」
らしいです^^;
この外郎売の初演は享保3年(1718年)だといわれていますね。
で、その当時、演目を弟子に教える際は主に「口伝」だったそうです。
そのため、その伝える師匠の言い方で次の第に伝わり、それがまた伝わり……
もう一番最初のものが分からない、ということらしいです。
なので、文章にこだわる必要はない、というのが私の見解です。
しかし、教える先生によってはこだわりを持っている方もいます。
その際は、その人の言い方でやるのが平和的です^^
どの読み方をしても間違いではないと思いますので^^
まとめ
・外郎売で滑舌がよくなるかは、「調音のトレーニングとして行うかどうかで決まる!」
・正しい文章の読み方はもはや不明! どれでやっても間違いではないです!
本日は外郎売についてご紹介しました。
参考にしていただけると嬉しいです^^