声がかれる・喉が痛くなる

発声の問題による声がれ・喉の痛み

声がれ・喉の痛みというものの原因はさまざまです。こちらでは、発声の仕方によって起こってしまう声がれ、喉の痛みについてご紹介します。原因として考えられるものは……

喉の奥が狭くなっている

過剰な力み

乾燥

 

喉の奥が狭くなっている

こちらは声がこもるという内容でご紹介した内容と重なる部分があります。

こちらの喉の奥の部分。咽頭共鳴腔(いんとうきょうめいくう)ですが、この部分が狭くなってしまうと、喉のところにある声帯でできた音、また肺から上がってくる息の通り道が狭くなってしまいます。

狭くなってしまうので、当然息や声が出にくくなります。

蛇口にホースをつないで水を出している状況を想像していただくとわかりやすいかもしれません。蛇口につないだホースから水を出すとき、ホースがキレイに伸びていれば、問題なく水は出ます。しかし、ホースのどこかを押さえてしまうと、水は出にくくなってしまいますよね?

この図の丸の部分でも同じようなことが起こります。この部分は狭くなったり広くなったりすることができる部分です。

話していて喉が痛くなるような方の場合は、この部分が無意識のうちに狭くなってしまっていることが多いのです。

この咽頭共鳴腔を開けるトレーニングは、「声がこもる」でご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

 

過剰な力み

声を出すとき、最低限の力は入ります。しかし、この力を必要以上に入れてしまうと、喉に負担がかかり、喉が痛くなったり、声がかれてしまったりの原因になります。

特に、大きな声を出すときは要注意です。「大きな声=力を入れて声を出す」と身体にインプットされている方が非常に多いのですが、これは誤りです。力みを入れれば入れるほど声は響きを失います。ボリュームとしては大きな音が出るかもしれませんが、「うるさい声」になってしまい、さらに喉を傷めたり、声をからす原因になってしまうのです。

また、上記でご紹介した、喉の奥が狭くなっている方は、無意識のうちに過剰な力みで声を出してしまいがちです。咽頭共鳴腔が狭くなってしまっているため、息や声の通り道が狭くなっています。しかし、ボリュームを上げたり、しっかり声を出そうとするあまり、「力み」で声を調整してしまうのです。上記の水道とホースの例でいうと、ホースのどこかを押さえられてしまい水が出にくいため、蛇口を回して水圧を上げることによって出る水を増やそうという事です。

ホースであればそこまでの劣化は防げるかもしれませんが、人間の喉はとっても繊細です。過剰な力みによる発声は、すぐに喉の痛みは声がれとして表れてしまいます。

 

トレーニング方法

過剰な力みを取るためのトレーニング一例です。

「声がこもる」でご紹介した、ため息のトレーニングをベースにしておりますので、先にお読みいただくとわかりやすくなります⇒声がこもる

①ため息を出しながらその息を声に変える

②今度は同じように声を出しますが、動きに合わせて声を出します。息を吸いながら手を上に伸ばします。ストレッチのような感覚で伸ばすと良いです

③吸いながら上までグ~~っと伸ばしたら、手をおろしながら脱力します。この時、息をはきながら「はぁ~~~~」と声にします。

④この時の「脱力をしながら声を出した感覚」を覚え、今度は立ったまま(座ったまま)同じような感覚で声を出してみましょう

過剰な力みを取ったまま声にするトレーニングです。コツは、脱力した時の声の出る感覚を覚えてしまい、立ったまま、座ったまま声を出すときも、同じように声を出すことです。

 

乾燥

これは、発声とは少し別の話なのですが、声がれや喉の痛みとものすごく関係が深いため、ご紹介います。

喉は乾燥に弱いです。また、声を出す元である「声帯」は粘膜でできています。乾燥が大敵です。そのため、水分補給は声や喉にとって生命線と言っても過言ではないです。トレーニングをするとき、声を出すときは、必ずこまめに水分を取ってください。

普段水分をあまりとらないという方で、声がれや喉の痛みに悩まれている方は、これだけで改善されることがあります。

簡単にできるの喉ケアの一環として、水分をしっかり取りましょう

 

クセにならないうちに

発声というものは良い発声も悪い発声も「クセ」になりやすいです。なぜかというと、日常のコミュニケーションにおいて、会話というものは頻繁に行います。そのため、知らずうちに発声方法がクセになってしまうということです。

良い発声方法がクセになってくれる分には、こんなに良いことはないですが、悪い発声がクセになってしまうとなかなかに厄介です。会話をするとすぐに声が枯れてきてしまう、喉が痛くなってしまうという方は、「クセ」になってきている可能性があります。

何か疑問点やトレーニングをやってみたいという方はお気軽にお問い合わせ下さい。

 

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